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2023


なぜ、四角い綺麗に貼られたキャンバスに絵を描かなくてはいけないのか、そういう気持ちが私の中には強くありました。

描く=創るという考えのもと制作してきた私にとって、自分でカットしたキャンバスを自分でカットした木材と組み合わせる、これが作品づくりの主体でした。

しかし従来の私の支持体は、
“一般的“な"かたち"をしたものではなく、乱雑に切られたキャンバスと木材が雑に組み合わされている、いびつなものでした。
"一般的"なものではなかったのです。
 
けれどそれらは、
社会の枠組みの中で自己形成がうまく出来なかった私にとって、とても重要な意味を持ちます。

ただ、アートもまた“社会の中“のものです。

そこで私は、既存の貼りキャンバスに私の作品の破片を貼りつけました。

これは私にとって絵画への挑戦です。

53×53cm/oil paint   canvas   wood

25×40cm/oil paint   canvas  

38×51cm/oil paint   canvas   wood

25×41cm/oil paint   canvas   wood

34×44cm/oil paint   canvas   wood

20×31cm/oil paint   canvas  

14×31cm/oil paint   canvas 

32×55cm/oil paint   canvas  

34×44cm/oil paint   canvas   wood

15×22cm/oil paint   canvas 

23×25cm/oil paint   canvas 

25×30cm/oil paint   canvas 

22×22cm/oil paint   canvas 

24×33cm/oil paint   canvas 

20×24cm/oil paint   canvas 

22×27cm/oil paint   canvas 

side

2020

あなたを知り、わたしの穴を知る。


穴から抜ける風が、わたしに違和感を与えた。

違和感はわたしを孤独にし、社会から疎外する。

なぜかわたしは軽く浮くばかりだ。


軽さは重さに感じ、動けなくなる。

無いものをおもう虚しさが、手に入らない空しさが、なぜこんなにも重く感じるのか。

これをなんと呼ぶのか。


"簡易的"なものを丸め、穴に詰めた。


詰めてもすぐに溶けて腐るばかりだ、異臭すらする。

どうしてこんなにもたくさんのものが溢れているのに、穴が埋まらないのか。


あなたは知らない。


あなたもわたしも同じなのに。

いつか埋まればひとつになれると信じて。

115×100×15cm/oil paint  canvas  wood


300×350cm/oil paint  canvas  

380×160×140cm/oil paint  canvas  wood


2019

救われる事を願った。

衝動を受け入れるには自分はあまりにも未熟で幼稚だった。

衝動はわたしを壊し、あなたを傷つけた。


それでも私はあなたの後ろに光を想う。


私はわたしを受け入れる手段がなく、誰かに受け入れられることを願うばかりで、あなたもわたしもこの世にいるのに。

あなたもわたしも人間なのに。


この光が何なのか、私は口にできるほど強くはない。
この弱さはタイトルをうばった。




280×130cm/oil paint   canvas

drawing